それは、冷え込みが厳しくなり始めたある冬の日の夕方のことでした。仕事からの帰り道、いつものようにカバンの中を探っても、自宅の玄関鍵が見当たりません。何度もカバンをひっくり返し、立ち寄ったコンビニや駅まで戻って探しましたが、結局見つけることはできませんでした。我が家は数年前に建てたリクシルの戸建て住宅で、玄関には二つの鍵がついているワンドア・ツーロック仕様です。一本失くしただけでも、誰かに拾われて悪用されるのではないかという不安が頭から離れず、その夜は一睡もできないほど動揺しました。 翌朝、私は意を決して鍵の交換を行うことにしました。リクシルのカスタマーセンターに相談しようかとも思いましたが、早急な解決を求めていたため、近所にある信頼できそうな鍵専門店に電話をかけました。電話口で「リクシルのドアで、フロントプレートに特定の刻印がある」と伝えると、作業員の方はすぐに状況を理解してくれ、一時間ほどで駆けつけてくれました。作業員の方の説明によれば、リクシルの鍵は非常に防犯性が高く、ピッキングはほぼ不可能だが、鍵そのものを拾われた場合はどうしようもないため、シリンダーを丸ごと交換するのが一番の安心だとのことでした。 実際に作業が始まると、その手際の良さに驚かされました。作業員の方は手慣れた様子で上下二つのシリンダーを外し、新しいものに取り替えていきました。リクシルの純正シリンダーは、上下で一つの鍵が共通して使えるようにセット販売されており、今回もそのセット品を使用しました。作業自体は三十分もかからずに終了し、真新しい五本のオーナーキーが手渡されました。それまでの鍵とはわずかに感触が異なり、少しの力で滑らかに回転する新しい鍵を手にしたとき、ようやく胸のつかえが下りるのを感じました。 今回のトラブルでかかった費用は、部品代と出張作業費を合わせて約四万円ほどでした。決して安い出費ではありませんでしたが、家族の安全と精神的な平穏を買い戻したと考えれば、納得のいく金額でした。また、作業員の方から「リクシルのシリンダーは精密なので、市販の油を差すと故障の原因になる」というメンテナンス上のアドバイスも受けることができ、非常に勉強になりました。 鍵を失くしたという絶望感から始まった出来事でしたが、リクシルのしっかりとした製品サポート体制と、技術力の高いプロの助けがあったおかげで、迅速に解決することができました。これを機に、我が家では鍵の管理をより厳重にし、紛失防止タグを装着するなどの対策を講じるようになりました。一本の鍵の重みを身をもって知った、私にとって忘れられない経験となりました。