築二十年を超える木造住宅に住むA様から、「玄関の鍵が回りにくくなり、防犯面も心配なので何とかしたい」というご相談をいただきました。現場に伺うと、そこには大切に使われてきたトステム(現リクシル)製の重厚な玄関ドアがありました。当時としては最高級のモデルでしたが、シリンダーは現在では防犯性が低いとされるディスクタンブラー錠が採用されており、長年の使用による内部の摩耗で、鍵を回すのにかなりの力が必要な状態でした。今回のケーススタディでは、この古いトステムのドアを、どのようにして最新のリクシル仕様のセキュリティに更新したかをご紹介します。 まず最初に取り組んだのは、ドア全体の建付けの確認です。鍵が回りにくい原因はシリンダーの寿命だけでなく、ドア自体の重みで建付けがわずかに歪み、デッドボルトと受け皿の間に摩擦が生じていることも多いためです。A様のドアも若干の沈み込みが見られたため、ヒンジ(蝶番)の微調整を行い、まずはスムーズに開閉できる状態を確保しました。その上で、古い錠前ケースを一度取り外し、内部を清掃・洗浄しました。リクシルの古いモデルであっても、現在のメンテナンス部品と互換性があるのが、大手メーカー製品の強みです。 次にメインとなるシリンダーの交換です。今回は、リクシルが現在推奨している高防犯ディンプルキーシリンダーのセットを採用しました。これは一億通り以上の鍵違い数を持ち、ピッキングに対しては十分以上の抵抗力を誇ります。さらに、今回はお客様のご要望もあり、シリンダーの交換に合わせて、ハンドル部分もリクシルの最新デザインのものへと一新しました。ハンドルを交換することで、見た目にも新築時のような輝きを取り戻すことができ、操作性も格段に向上しました。 作業完了後、A様に新しい鍵を試していただくと、「指一本で回るほど軽い」とその劇的な変化に大変驚かれました。今回の事例のように、ドア全体を交換するとなると数十万円の費用がかかりますが、リクシルの優れた互換性を活かして、シリンダーやハンドルといった要所を更新するだけで、最新のドアと同等のセキュリティと快適さを手に入れることができます。 古いトステムブランドのドアであっても、それは現在のリクシルのルーツであり、適切なメンテナンスと部品交換を施せば、まだまだ現役で家を守り続けることができます。歴史ある家を大切にしつつ、安全だけは最新のものにアップデートする。そんな賢いリフォームの形を、リクシルの鍵交換は可能にしてくれます。
古いトステムのドアを最新のリクシル仕様に更新した事例