念願のバイクを中古で購入する際、エンジンの調子や外装の傷には注意を払っても、鍵の状態まで詳しくチェックする人は意外と少ないかもしれません。しかし、中古車におけるバイク鍵の確認は、後の維持費やセキュリティに直結する重要なポイントです。後悔しないためのチェック項目を整理してみましょう。まず最も重要なのは、純正キーが何本付属しているかです。多くの新車にはメインキーが二本付属していますが、中古車の場合、一本しかないことも珍しくありません。特にイモビライザー搭載車の場合、メインキー(通称マスターキー)を紛失していると、後からスペアを作る際に非常に高額な費用がかかったり、最悪の場合は車両のコンピューターを丸ごと交換しなければならなかったりします。購入前に必ず、付属している鍵の種類と本数、そしてそれがマスターキーなのかスペアキーなのかを販売店に確認しましょう。次に、一つの鍵ですべての鍵穴が開くかを確認してください。バイクにはイグニッションだけでなく、タンクキャップ、シート、ヘルメットホルダー、さらにはグローブボックスなど複数の鍵穴が存在します。過去に故障などで一部のパーツが交換されている場合、始動用とタンク用で別の鍵が必要になる、いわゆる二個持ち状態になっていることがあります。これは日常的に非常に不便であり、防犯上のリスクも高まります。もし鍵が別々であれば、すべてのシリンダーを同一のものに交換するキーセット交換が可能かどうか、その費用は誰が負担するのかを交渉の材料にすべきです。最後に、鍵穴自体のコンディションも見ておきましょう。鍵を差し込んだ時に引っかかりがないか、奥までスムーズに入るか、回した時の手応えに違和感がないかを確認します。また、シャッターキーがついているモデルなら、その開閉がスムーズに行えるかも重要です。シリンダーがガタついている場合は、過去に盗難未遂に遭った形跡である可能性も考えられます。一見地味なパーツですが、鍵はバイクとの対話の入り口です。納得のいく状態であることを確認してから契約書にサインすることで、その後のバイクライフの安心感が大きく変わってきます。 さらに、バイクカバーをかけることも立派な防犯対策の一部です。車種を特定させないことはもちろん、カバー越しにロックをかけることで、犯人に手間がかかりそうな印象を与え、ターゲットから外させることができます。防犯の基本は「このバイクを盗むのは面倒だ」と思わせることにあります。純正のバイク鍵という第一の壁、そして強力な社外ロックという第二、第三の壁を築くことで、盗難のリスクを最小限に抑え、安心してバイクライフを送りましょう。
中古バイク購入時に必ず確認したい鍵のチェックポイント