合鍵を作ろうと鍵屋に行く前に、まず、あなたが今手にしているその鍵が、そもそも「純正キー(元鍵、オリジナルキー)」なのか、それとも「合鍵(スペアキー、コピーキー)」なのかを、自分で見分けることができれば、話は非常にスムーズに進みます。純正キーと合鍵には、見た目にいくつかの明確な違いがあり、そのポイントを知っておくだけで、誰でも簡単に見分けることが可能です。まず、最も分かりやすいチェックポイントが、鍵の持ち手の部分(キーヘッド)に刻印されている「メーカー名」です。もし、そこに「MIWA」「GOAL」「SHOWA」「WEST」といった、錠前メーカーのロゴや名称がはっきりと刻まれていれば、それは純正キーである可能性が非常に高いです。これらのメーカーは、自社で製造した錠前に付属させるための鍵を、自社で作っているからです。一方で、もしそこに「GSS」「FUKI」「GTS」「CLOVER」といった、あまり聞き慣れないアルファベットのロゴが入っていたら、それは合鍵であると判断できます。これらは、ブランクキーと呼ばれる、削る前の鍵を製造している専門メーカーの名称です。鍵屋は、これらのブランクキーを仕入れ、客から預かった鍵に合わせて削ることで、合鍵を作成するのです。次に重要なのが、「キーナンバー」の有無です。純正キーには、多くの場合、アルファベットと数字が組み合わさった、固有の識別番号が打刻されています。これは、その鍵の設計情報を示すIDのようなもので、純正キーを取り寄せる際に必要となる重要な情報です。一方、合鍵には、このキーナンバーは刻印されていません。たとえ数字が刻まれていても、それはブランクキーの型番などであり、純正キーのキーナンバーとは全く異なるものです。さらに、全体のデザインや質感にも違いが現れます。純正キーは、メーカーが錠前とセットでデザインしているため、持ち手の形状が独特であったり、樹脂製のカバーが付いていたりと、デザイン性が高いものが多くあります。対して、合鍵は汎用のブランクキーから作られるため、比較的シンプルなデザインで、金属の質感もどことなく安価に感じられることがあります。これらのポイントを総合的に見て、あなたの鍵がどちらなのかを判断してみてください。もし合鍵だった場合は、家の中を探して、必ず純正キーを見つけ出してから、鍵屋に向かうようにしましょう。
あなたの鍵はどれ?純正キーと合鍵の見分け方